mimi5577のブログ

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ものづくりを辞めてしまった日本の脆弱化

日本は戦後30年余りで先進国の仲間入りを果たした。その陰には、戦後の敗戦国で国民一人一人が戦争での負けを、技術で取り返すかのような、切磋琢磨して勝ち得た技術の賜物。

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そんな中、日本が一変したのはバブル崩壊だろう。バブルが弾け、バブルの後遺症から中々立ち直れなかった日本。その間、日本の技術は海外に盗まれたり、流出したりした。まさに“泣きっ面に蜂”だ。

さらに、AIの登場で今や、熟練工の技術までAIが習得している。日本のものづくりは終わってしまった。

そして、今回のコロナ。コロナのせいでいろいろな産業が打撃を受けている。

ものづくりの多くを海外調達している企業が、海外工場でのコロナによる工場停止で、製品の輸入が滞っている。

例えば、自動車部品1つにしても、部品のパーツを海外(主に東南アジア)に依存していている企業が多い。現在のベトナムの長期にわたるロックダウンは、日本だけではなく、多くの国々の様々な業種の企業で、かなりの影響が出てきている。事実、自動車はその為に減産を余儀なくされている。今、新車を買いたくても、納車までに下手をすると半年以上待たされる可能性がある。

かつて(80年代後半~90年前半頃)日本は半導体で世界のトップだった。半導体の全盛期にはアメリカの圧力があり、かつて外務省にいた雅子さまも、アメリカとの半導体摩擦に尽力されていた。アメリカの圧力とバブル崩壊で、日本の半導体技術者はリストラの恐怖にさらされ、日本の半導体技術は、バブルと共に海外へ流出してしまったのだ。多くの技術者が海外へと流れた。日本の高度な技術は海外へ流出し、あれよあれよと半導体の主導権を海外へ明け渡したのだった。

バブル期以前の日本は「終身雇用・年功序列」が当たり前の社会だった。経済学者のドラッカーも当時の日本の「終身雇用・年功序列」について高く評価していた。 働く人はリストラや解雇の恐れがないため、長期的な目標や学習(技術の習得)などを計画することができ、働く個人の技術向上が企業や組織への貢献に繋り、労働者が安心して企業でキャリアアップが図れる社会が日本で機能していた。かつての「終身雇用」は日本人労働者に働くことへの安心感だけではなく、自己学習(研鑽)の長期実現が可能になり、技術の向上により企業への貢献へつながり、日本を20年~30年余りで、先進国にまで押し上げた原動力ではないだろうかと思う。

バブルが弾け、時代がどんどん変わる中、日本は変化の波に乗れず、そのしわ寄せを若者に押し付けてしまった。技術がどんどん衰退し、非正規社員の若者は技術も学べないままだ。さらに熟練工の高齢化で、ますます技術の継承が難しくなってきている。これからの日本は、かつての技術で、ものづくりが出来なくなってきている。造船技術なども、海外へ技術が流出して、日本での造船産業は衰退の一途をたどっている。日本で(オールジャパン)もう船をつくれなくなってきているのだ。

のちにドラッカーは「パラレルキャリア」(副業)を提唱しています。これもドラッカーが時代の変化(終身雇用・年功序列の敗退)を考察して、変化の流れをいち早く分析した結果だと思います。しかし、日本の企業の多くは、副業禁止です。このままでは、日本は技術の衰退だけではなく、イノベーションが出来ないままの社会になっていくのだろうか・・・(-_-メ)

新しい産業の創出や、新しい技術の革新は日本にはもう無理なのだろうか・・・

日本の全企業には、日本中の技術者や知的労働者たちが、日本の多くの若者達を育てることができる環境をつくってほしい。